目からウロコ!! ~子笑職員が研修後に学んだことを実践してみたら~

セミの声がいっそう賑やかな季節になりました。

ムシムシする日も猛暑日も、子笑のお子さんたちのココロ落ち着く場となるよう、職員もあの手この手で毎日準備に励んでいます。

その準備の1つになる【研修】も、毎月行っています。

今回は、研修後に学んだことを実践してみたら『目からウロコだったエピソード』をご紹介します。

 カードゲームで研修⁉ 

2023年3月のブログでもご紹介いたしました、明星大学心理学部心理学科の竹内教授による研修が6月にありました。

児童の行動から、前後の環境も含めてどう支援していくか考えることを目的とした研修です。

明星大学竹内教授のYouTube動画もぜひご覧ください。

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行動支援試行錯誤ゲーム

                       

                     

                                                               

【行動支援 試行錯誤ゲーム】という名のカードゲームで、①行動カード②機能カード③アイデアカードと3種類のカードを使用します。

                       

まず、子ども役の人が①のカードを引き、他の人に見せずに書いてある行動をジェスチャーで表現します。

その他の人たちは支援を考える側の役で、そのジェスチャーを見て、どの行動に当てはまるかを考え、答えます。

再び子ども役の方に②のカードを引いてもらい、先ほどの行動(例:怒る)をなぜしてしまったのか、その前後の状況や理由などを加えて、ジェスチャーで表現します。

支援者側はそれを見て、様々な行動機能を考えて答えます。

最後に、支援者側が③のカードを引き、そのカードに書かれているアイデアを取り入れながら支援を実践してみます!

その支援で、はたして受け入れてもらえるのか⁉を、子ども役の方にジャッジしてもらいます。

そこまでが1クールとし、採点方式で合算して100点になるように進めるゲームです。

もちろん色々なタイプのカードがあるので、引いたカードによってはストーリーを無視した半ば強引な部分もでてきます。

しかし、そういうこともひっくるめて、支援を考えるときの引き出しの1つとして試行錯誤をくり返してほしいと、竹内教授はおっしゃっていました。

「高得点を狙わなくていいんですよ」 

実際ゲームをしながら、半ば強引なストーリーになりつつも、出たアイデアを使ってどう支援するか考えていました。

すると、竹内教授の「はじめから高得点を狙わなくていいんですよ」ということばが。

正解を求めるゲームでもなく、色々くみあわせて支援するのだから…と。

なるほど!!

実際の支援も、1人ひとりの特性をしっかり見極めていれば、ささいなことからどんどんトライしてみればいいんだ!

この研修で学んだことは、放課後等デイサービスに通う発達障害、ADHD、自閉症などのお子さんたちにすぐに活用できると感じ、早速実践してみました。

 研修後にトライ! 

ガタガタと机を揺らすAくん。

Aくんはスキマ時間があると、感覚刺激の行動がまれに見られることがあります。

様子を見ると、怒っているというよりも楽しそうにやっています。

そのうち「地震じしん」という声が聞こえ、その言葉でピンときました。

Aくんは、「防災訓練」や「地震」に興味があり、好きな動画を見るときも「地震」の動画を見ています。

なので、地震を表現しているのかな?と思い、【東京防災BOOK】の興味の引く絵のページを開いて、Aくんに見せました。

「あ、じしん!」と言って、真剣に本を見る姿に変わったAくん。

                     

まさかこの本が【神アイテム】になる日がくるとは!! 

おやつの準備などのスキマ時間に「これを見て待っていてください」と本を渡すようになってからは、机を揺らすことなく、うれしそうに本を見て待っています。

2冊の本の視覚提示カードから、どちらが見たいかを自分で選択するときもあります。

 

                       

これからも、このアイテムだけに頼らず、Aくんの興味関心を広げていこうと思います。

SHIPの理念の中にも、【今ある常識にとらわれず考え…】という言葉が入っています。

支援などでいきづまってしまうときこそ、視野を広げて考え、今後の研修も活かしていきたいです。

 

子笑では感染症拡大防止のため、職員のワクチン接種・消毒・児童職員のマスク着用・手指消毒を実施しております。

ご見学の際は、感染症予防対策のご協力をお願いいたします。

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